Joe "King" Oliver - ジャズコルネットの父
キング・オリヴァーはジャズの歴史において、ジャズコルネット奏者として一番最初の重要なプレーヤーです。1885年5月にルイジアナ州アベンに生まれ、その後ニューオリンズに引っ越し、10代の頃よりニューオリンズのバンドでの演奏をしていました。1922年6月、彼が37歳のときシカゴでクレオール・ジャズ・バンドを結成し、1923年4月にGennet Recordsで初めてのレコーディングをしました。ルイ・アームストロングにコルネットを与え、指導したことも有名で、ルイは彼のことを「パパ・ジョー」と呼んで慕っていたようです。
キング・オリヴァー作曲の有名曲
Canal Street Blues、Dippermouth Blues、Doctor Jazzなど現代でも演奏される有名曲を数多く残しています。
Dippermouthというのは、ルイ・アームストロングの当時のあだ名だったことから、実はルイが本当の作曲者だったのではないか、という説もあるそうです。Dippermouthというのは、「大きな口」という意味らしいです。
Doctor Jazzは1926年の作曲。1975年には同名のブロードウェイ・ミュージカルが公演されていました。動画はこちら、Dr Jazz。人々の心に残る名曲であることが伺われますね。
キング・オリヴァーの奏法について
プランジャーや帽子などを用いたミュート奏法の先駆者として知られています。Wa Wa Waという曲が非常に有名で、このテクニックのことをワウワウと呼ぶようになったとも言われています。キング・オリヴァー自身の映像はなさそうですが、こちらの動画("WA WA WA": KEITH NICHOLS RECALLS KING OLIVER at WHITLEY BAY 2012))で同曲でプランジャーを使っている演奏を見ることができます。
(2019年6月30日 初稿)